丹生川上神社の神社属性は、水属性です。
奈良県東吉野村の丹生川上神社は、罔象女神(みづはのめのかみ)をまつる水の古社です。境内の前では高見川(丹生川)・日裏川・四郷川が合わさり、夢淵(ゆめぶち)という深い淵を作っています。ここには、神武天皇が戦いの前に御神酒の瓶を沈め、魚の動きで勝敗を占ったという話が残っています。
水の神をまつる社なのに、祭神ミヅハノメの神話をたどると、火の神を産んで倒れた伊邪奈美命の場面へ行きます。火のただ中で生まれる水の神、雨を願う時に黒馬、雨を止めたい時に白馬を捧げる社。
この記事ではそんな丹生川上神社についてご紹介いたします。まずは丹生川上神社の属性相性から見ていきましょう。

水属性の丹生川上神社と相性が良い属性・悪い属性

丹生川上神社の相性は以下のようになります。
| 項目 | 属性 |
|---|---|
| 丹生川上神社の属性 | 水属性 |
| 相性の悪い属性 | 火属性・地属性 |
| 相性の良い属性 | 水属性・風属性・空属性 |
相性が悪い場合でも、参拝を控える必要はありません。安心してお参りいただけます。神社属性の基本的な考え方や、地・水・火・風・空それぞれの特徴を知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
さて、ここからは丹生川上神社の基本情報と、普段の参拝では知りにくい話をご紹介していきますね。
丹生川上神社の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 〒633-2431 奈良県吉野郡東吉野村大字小968 |
| ご祭神 | 罔象女神(みづはのめのかみ) |
| ご利益 | 祈雨・止雨、水利守護、五穀豊穣、縁結び |
| 祭事 | 水神祭、例祭 |
| 公式HP | →丹生川上神社の公式サイトはこちら |
丹生川上神社は、奈良県吉野郡東吉野村の山あいに鎮座しています。現在は「丹生川上神社」として登記されていますが、上社・下社との関係から「中社」とも呼ばれます。
古くから雨乞いと止雨の祈りを受けてきた社で、朝廷からも重んじられました。三つの川が集まる夢淵、龍神が棲むと伝わる東の瀧、御神水が湧く丹生の真名井など、水に関わる場所が境内と周辺にまとまっているんですね。
丹生川上神社にまつわる話
火の場面から生まれた水の女神
丹生川上神社の主祭神は、罔象女神(みづはのめのかみ)です。『古事記』では弥都波能売神(みつはのめのかみ)と記され、『日本書紀』では罔象女と記されます。
この神さまが出てくる場面が、かなり荒いのです。伊邪奈美命(いざなみのみこと)が火の神・迦具土神(かぐつちのかみ)を産み、陰部を焼かれて病み伏せた時、吐いたもの、便、尿などから神々が生まれます。その尿から成った神の一柱がミヅハノメなんですね。
水の神なのに、出てくる場面は火の神の誕生直後です。火が暴れたあと、体から出た水が神になる。神話の中では、きれいな泉から水神が現れるよりも先に、火傷と苦しみの場面から水の神が出てくるのです。
ミヅハの名は「水つ早」「水つ走」、つまり水が走り出すところと見る説があります。出はじめの水、用水路へ入る水、田を潤す水。そう考えると、丹生川上神社が雨や水利の神として重んじられた理由も、神話の名から近づけます。
黒馬と白馬を捧げた雨の社
丹生川上神社の創祀は、天武天皇白鳳4年、675年と伝わります。「人の声の聞こえない深山吉野の丹生川上に宮柱を立ててまつれば、天下のために甘い雨を降らせ、長雨を止める」という神のお告げによるものです。
雨を降らせる神社は各地にありますが、丹生川上神社には馬の色まで決めた祈りが残っています。『続日本紀』には、天平宝字7年、763年、ひでりのため丹生川上神へ黒馬を奉ったことが見えます。『延喜式』にも、祈雨には黒毛馬、止雨には白毛馬を加える作法が出ます。
黒い雲を呼びたい時には黒い馬。雨雲を去らせたい時には白い馬。祈りの理屈が、馬の毛色にそのまま乗せられているんですね。
10月16日の例祭では、嘉吉3年、1443年から途絶えていた奉幣が、平成24年に黒馬・白馬献上の儀として再興されました。雨を願う祈りは、農業のためでもあり、水力発電や水道のためでもあります。6月4日の水神祭に、水に関わる仕事の人々が参列するのも、この神社らしいところです。
所在地が分からなくなった丹生川上神社
丹生川上神社は、平安時代の『延喜式』で名神大社に列し、二十二社にも数えられました。二十二社とは、朝廷が特に重んじた神社群のことです。雨の祈りを受ける丹生川上神社は、都の政治と農作の不安を背負う社でもありました。
ところが、都が京都へ移り、戦国時代を過ぎるころには、丹生川上神社の奉幣祈願も途絶えていきます。社は蟻通神社と呼ばれるようになり、古代に丹生川上神社とされた場所がどこか、分からなくなりました。
明治以降、下市町の神社が下社、川上村の神社が上社として比定されます。そのあと、大正11年、東吉野村の蟻通神社こそ丹生川上神社であるという研究が認められ、現在の丹生川上神社が官幣大社に列しました。
いまは上社・下社・中社がそれぞれ独立しながら、三社あわせて丹生川上神社として親しまれています。水の神が、山の上、谷の底、川の合流点に分かれてまつられているようにも見えますね。
丹生川上神社の小話や裏話、豆知識

夢淵の鮎は、魚で占うと書く
丹生川上神社の前には、朱塗りの蟻通橋がかかります。その上流で、高見川(丹生川)・日裏川・四郷川が合わさり、深い水をたたえる夢淵を作ります。
夢淵は、もとは斎淵(いみぶち)と呼ばれた場所と伝わります。斎むとは、神事の前に身を清めることです。いみぶちが、いめぶち、ゆめぶちへ変わったという話が残っています。
『日本書紀』には、神武天皇が大和を平定する途中、丹生川上の地で天神地祇をまつり、厳瓮(いつへ)を沈めて戦勝を祈った話があります。厳瓮は、御神酒を入れる瓶です。水に沈めた御神酒で魚が酔い、浮いて出た魚によって勝利を占ったとされます。
その魚が鮎です。鮎という字は「魚」に「占」と書きます。魚で占う。古代の伝承が、漢字の形まで連れてきているんですね。
蟻通という名前にも行幸の話がある
丹生川上神社は、長いあいだ蟻通神社と呼ばれていました。この「蟻通」という名には、天皇が吉野離宮へ向かう行列が、遠くから見ると蟻の通る姿のように見えたためという話があります。
吉野の山中を、帝の行列が細く長く進む。地元の人が遠くからそれを見て、蟻が通っているようだと言った。大きな行幸を、小さな蟻の列にたとえるところが、山村の目線なんですね。
「蟻通」の名は、丹生川上神社が一度見失われた歴史とも関係します。古代の名神大社としての名が隠れ、土地の呼び名としての蟻通が残る。あとから古い社名が戻ってくるまで、社は別の名前で土地に根を張っていました。
丹生という字が連れてくる赤い鉱物の話
丹生川上神社の「丹生」は、古い地名に多く見られる言葉です。丹は赤い顔料の朱、鉱物でいえば辰砂(しんしゃ)や水銀朱を思わせる字です。
丹生の名を持つ神社では、丹生都比売神社のように、朱や水銀、鉱物と祭祀の話が語られることがあります。朱は魔除けや祭祀にも用いられ、古代の人にとって赤は特別な色でした。
丹生川上神社で同じ事情があったと決めるには慎重さがいります。それでも、水の神をまつる社名に、赤い鉱物を思わせる「丹」の字が入っている。吉野の山には、川の水、山の木、赤い土や鉱物の言葉が近い距離で残っているんですね。
丹生川上神社の見どころ・パワースポット

夢淵・東の瀧・丹生の真名井
夢淵と東の瀧は、景観の見どころであり、龍神信仰に関わるパワースポットです。夢淵では三つの川が合わさり、神武天皇の厳瓮伝承が語られます。川の合流点そのものが、古くから水神をまつる場所として扱われてきました。
東の瀧は、秋津野の瀧、龍神の瀧とも呼ばれます。日裏川が高見川へ入る場所にあり、龍神が棲むと伝わります。拝殿で受ける龍玉に願いを託し、東の瀧へ納める祈願もあります。
丹生の真名井は、本殿裏手の山を水源とする御神水です。伏流水が井戸に湧く清めのお水で、水の神をまつる丹生川上神社らしい場所です。
叶えの大杉・相生の杉・爺婆石
叶えの大杉は、樹齢1000年余、樹高51.5メートル、幹回り7.3メートルと伝わる大杉です。幹に両手を当てて願いを唱える信仰があり、祈願のパワースポットとして親しまれています。
相生の杉は、2本の大杉が向かい合うように立つ場所です。夫婦杉とも呼ばれ、夫婦円満や延命長寿の信仰があります。水の神の社に、長く生きる杉が並んでいるのは、山村の暮らしともよく合います。
西参道口には、爺婆石(じじばばいし)があります。夫婦石とも呼ばれ、延命長寿や夫婦円満を願ってなでる石です。このあたりでは、かつて木材を筏(いかだ)に組み、川をせき止めた水の力で送り出していました。水は祈りの対象であり、山の仕事を動かす力でもあったのですね。
石燈籠とツルマンリョウ自生地
境内の石燈籠は、国指定重要文化財です。弘長4年、1264年の銘を持ち、宋人の名工と伝わる伊行吉(ゆきよし)の作です。水の社に立つ石の灯りが、鎌倉時代の職人の手を今に残しています。
本殿裏手の小牟漏には、ツルマンリョウの自生地があります。ツルマンリョウはヤブコウジ科の小低木で、丹生川上中社の自生地は国の天然記念物に指定されています。花は7月中旬ごろ、赤い実は翌年の秋に熟します。花が咲いてから実になるまで、年をまたぐ植物なんですね。
丹生川上神社には、平安時代後期から鎌倉時代にかけての木造神像20躯も伝わります。水の伝承をたどって来たはずが、境内では石工、木彫の神像、山の植物まで現れてきます。川・木・石・植物が、神前の話に加わってくる社なんですね。
神社属性(繭気属性)の意味と考え方

神社属性とは、人が生まれ持つ「繭気」と、神社に宿るご神気との響き合いを、「五行」「五大」と「霊数」から読み解く考え方です。
「繭」という字が示すように、繭は内側の命を包み、守り、変化を育てるものです。人の気も同じように、魂や身体のまわりにまとわれ、その人がどのような場の気を受け取りやすいかに関わるとされています。
神社は、建物や神様だけでなく、土地の聖性、ご祭神の方向づけ、祭祀と崇敬の積み重なりによって成り立つ場です。
この考え方をさらに詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
あなたの属性の調べ方|計算方法
西暦の生年月日の数字を一桁に分け足します。合計が二桁になった場合も一桁になるまで続けます。次に血液型の数字を加えます。
A型は1、B型は2、AB型は3、O型は4です。
<例>1990年1月25日生 A型:1+9+9+0+1+2+5=27 → 2+7=9 → 9+1=8
最後に、出た数字を属性に当てはめます。
1・6は地属性、2・8は水属性、3・7は火属性、4・9は風属性、5は空属性。
計算が面倒な方や、すぐに自分の属性を知りたい方は、自動診断ツールをご用意していますので、お使いください。
属性別おすすめ神社

自分の属性に合う神社を探したい方は、ほかの属性別神社も参考にしてみてください。ここでは、各属性に相性の良い神社の一例をご紹介します。
全国の神社属性をもっと詳しく探したい方は、都道府県別の一覧もご覧ください。
