波上宮の神社属性は、水属性です。
沖縄県那覇市の海辺、波の上ビーチを見下ろす崖の上に波上宮はあります。海の彼方にある神々の国、ニライカナイへ豊漁や豊穣を祈った場所が、やがて熊野の神を祀る社になりました。
その始まりには、釣り人が拾った「ものを言う石」が出てきます。石は光り、豊漁をもたらし、諸神に狙われ、最後には自分を熊野権現だと告げました。石が逃げた先が、波上宮の立つ波上山だったんですね。
この記事ではそんな波上宮についてご紹介いたします。まずは波上宮の属性相性から見ていきましょう。

水属性の波上宮と相性が良い属性・悪い属性

| 項目 | 属性 |
|---|---|
| 波上宮の属性 | 水属性 |
| 相性の悪い属性 | 火属性・地属性 |
| 相性の良い属性 | 水属性・風属性・空属性 |
相性が悪い場合でも、参拝するときはいつも通り敬意をもってお参りすれば大丈夫です。神社属性の基本的な考え方や、地・水・火・風・空それぞれの特徴を知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
さて、ここからは波上宮の基本情報と、普段の参拝では知りきれない話をご紹介していきますね。
波上宮の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 沖縄県那覇市若狭1-25-11 |
| ご祭神 | 伊弉冊尊(いざなみ)、速玉男尊(はやたまお)、事解男尊(ことさかお) |
| ご利益 | 海上安全、豊漁豊穣、商売繁盛、良縁祈願など |
| 祭事 | 例大祭、なんみん祭 |
| 公式HP | →波上宮の公式サイトはこちら |
波上宮は、那覇市若狭に鎮座する沖縄総鎮守として親しまれてきた神社です。地元では「なんみんさん」と呼ばれ、初詣や厄除け、お宮参り、商売繁盛、車祓、海上安全の祈願でもよく知られています。
現在の境内は那覇空港からも近く、街中から行きやすい場所にあります。ところが由緒をたどると、そこに出てくるのは街の神社らしい話ではなく、崖、海、霊石、釣り人、そして熊野権現です。
波上宮の祭神は、伊弉冊尊、速玉男尊、事解男尊の三柱です。いずれも熊野信仰と深い関わりのある神さまで、沖縄の海辺の崖に、紀伊半島の熊野の神名が置かれていることになります。ここから話は、那覇の海と熊野の黄泉へ進んでいくんですね。
波上宮にまつわる話
ものを言う石が、釣り人を波上山へ連れていく
波上宮の始まりは、創建年をきれいに一つの年号へ収めにくい社です。古くは海の彼方にあるニライカナイの神々へ、風雨が穏やかで、魚がとれ、作物が実るよう祈った崖端の拝所でした。
その崖へ、ある日かなり変わった石がやってきます。
南風原(はえばる)に、崎山の里主(さきやまのさとぬし)という釣り人がいました。毎日のように釣りをしていたこの人が、海辺で「ものを言う石」を見つけます。石に祈ると豊漁になり、しかもその石は光を放ちました。釣り人が大切にするのも分かります。魚を呼ぶ石で、しかもしゃべるんです。
ところが、その石を諸神が奪おうとします。崎山の里主は石を抱えて逃げ、波上山へたどり着きました。波上山は、現在の波上宮がある場所で、花城(はなぐすく)とも呼ばれた地です。そこで石が神託を下します。
「吾は熊野権現也」
石が突然、熊野の神を名乗るんですね。熊野権現の「権現」は、仏が神の姿を借りて現れるという神仏習合の言葉です。海辺で拾われた石が、釣り人を逃がし、崖の上で自分の正体を告げ、王府に社殿を建てさせる。船を導く神社の由緒なのに、最初に動くのは船ではなく石なのです。
琉球の海の拝所に、熊野の黄泉の神々が祀られる
石が名乗った熊野権現から、波上宮の祭神へ話が進みます。伊弉冊尊は、国生み・神生みの女神であり、火の神を生んだことで命を落とし、黄泉国(よみのくに)の神となった存在です。夫の伊弉諾尊(いざなぎのみこと)が黄泉へ迎えに行きますが、見てはいけない姿を見てしまい、黄泉平坂(よもつひらさか)で二柱は決別します。
『日本書紀』の異伝では、この別れの場面で速玉男尊と事解男尊が現れます。伊弉諾尊がつばを吐いたところから速玉男尊が生まれ、けがれを祓う動きから事解男尊が生まれたと語られます。神さまの名前にしては、かなり生々しい生まれ方です。
速玉男の「速玉」は、勢いよく輝く霊威を思わせる名です。事解男の「事解」は、事を分け、決着をつける響きがあります。イザナミとイザナギが黄泉の入口で別れる場面から生まれた神々が、沖縄の海の崖に祀られている。波上宮の海には、豊漁や航海安全の祈りと一緒に、死者の国から帰る物語も入ってくるのです。
そして熊野は、海とも縁が深い信仰でした。紀伊半島の熊野へ向かう道には山道があり、海の先には観音の浄土とされた補陀落(ふだらく)を求める信仰もありました。琉球のニライカナイも、海の彼方に神々の国を見ます。波上宮では、沖縄の海の向こうと、熊野の海の向こうが、霊石の神託によって同じ崖へ集まってきたように見えてくるんですね。
那覇港の船は、崖の社を見て海へ出た
波上宮の崖は、祈りの場所であり、船から見える目印でもありました。琉球王府の時代、那覇港は中国、南方、朝鮮、大和との交易の拠点でした。港を出る船は波上宮の高い崖と社殿を望み、航路の平安を祈りました。港へ戻る船は、無事に帰ってきたことを感謝しました。
ここで波上宮は、釣り人ひとりの石の話から、王府の国家鎮護へ広がっていきます。琉球王も正月に参拝し、国家の平安と繁栄を祈ったと伝わります。琉球八社の制が整えられると、波上宮はその第一に位づけられ、「当国第一の神社」と尊ばれました。
海の崖端にあった拝所が、ものを言う石の神託を受け、熊野権現の社となり、那覇港を出入りする船の祈りを受ける。波上宮の由緒は、海辺の祈りが王府の祈りへ広がっていく道筋を、そのまま見せてくれるんですね。
波上宮の小話や裏話、豆知識

『琉球神道記』には、為朝のつぶても出てくる
波上宮の霊石伝承は、江戸時代のはじめに袋中(たいちゅう)という僧がまとめた『琉球神道記』にも見えます。袋中は琉球に渡った浄土宗の僧で、この本には琉球の神社や信仰の話がいくつも収められています。
その中で、波之上建立の由来として崎山の里主と光る石の話が語られます。背後から声がして、振り向くと人影はなく、そこに石がある。石を高いところに置いて祈ると豊漁になり、夜には光る。やがて琉球の神々が石を取り上げようとし、崎山は石を安置する場所を探して波之上へたどり着きます。ここでも石は熊野権現と名乗ります。
同じ『琉球神道記』には、鎮西八郎為朝(ちんぜいはちろうためとも)のつぶての話もあります。源為朝は弓の名手として知られる武将で、琉球へ渡り、舜天王統の伝説にも関わる人物です。その為朝が、今帰仁(なきじん)から波之上まで、人の背丈ほどある石を投げたという話が残ります。
波上宮には、しゃべる石と、投げられる巨石が出てくるんですね。石が神を名乗り、石が海を越える。崖の上の社に、どうして石の話が何度も現れるのか。琉球の聖地では、神が降りる場所や拝む対象として石が大切にされてきました。波上宮の由緒でも、社殿が建つ前に、まず石がしゃべります。
なんみん祭では、神輿と沖縄角力が同じ町に出る
波上宮の例大祭は5月17日です。その前後に行われる「なんみん祭」では、神幸祭、沖縄角力、琉球舞踊、演舞大会、のど自慢大会、ビーチ綱引きなどが行われます。神社の祭りであり、那覇の町の祭りでもあり、浜の祭りでもあります。
神幸祭では神輿が町へ出ます。波上宮の神さまが、崖の上の社殿から港町の方へ進むわけです。そこに沖縄角力やエイサー、獅子舞、じゅり馬、旗頭、琉球舞踊が加わります。熊野権現の神輿のそばで、沖縄の芸能や力比べが続いていく形なんですね。
ブクブクー茶の奉納があるのも沖縄らしいところです。泡をこんもり立てたお茶で、祝いの席やもてなしに関わる文化です。波上宮の祭りでは、神前の儀式、町の芸能、浜の綱引き、お茶の奉納が同じ数日の中に並びます。石が熊野を名乗った神社らしく、ここでも本州風の神輿と琉球の行事が同じ場所で動いています。
隣の護国寺に残る、神と仏が一緒だった時代
波上宮のすぐ近くには、波上山護国寺があります。護国寺は真言宗の寺院で、長く波上宮と一体のように扱われてきました。熊野権現という言葉自体が、神と仏を分けて考える前の言葉です。
熊野の神々には、本地仏(ほんじぶつ)という仏の姿が考えられていました。神の奥に仏の本体を見る考え方です。波上宮が熊野権現を祀る場所として大切にされた背景には、神社と寺院が並んで国を守るという琉球王府の祈りもありました。
海の崖には波上宮、隣には護国寺。この二つが近くにあることを知って歩くと、波上宮の「権現」という一語が急に生きてきます。霊石が名乗った熊野権現は、神の名であり、仏の姿を借りた名でもあったのです。
波上宮の見どころ・パワースポット

波の上の崖と波の上ビーチ
波上宮のいちばん分かりやすい見どころは、社殿が海に面した崖の上にあることです。下には波の上ビーチがあり、海側から見ると、赤い社殿が琉球石灰岩の崖にのる姿が見えます。
この崖は景観の見どころであり、信仰上のパワースポットでもあります。古くから海の彼方のニライカナイへ祈った拝所で、のちに那覇港の出船入船が航海安全を祈った場所です。高台に立って海を見る場所であり、古くは海へ向かって祈りを出す場所だったんですね。
朱色の社殿とシーサー
波上宮の社殿は、朱色の柱と赤瓦が印象的です。沖縄の空と海の色の中に、赤い社殿がかなりはっきり見えます。戦災で被災したのち、本殿や拝殿が再建され、平成の造営で現在の社殿が整えられました。
境内では、狛犬のようにシーサーが守りに立っています。シーサーは沖縄で魔除けの獣として親しまれてきました。熊野の神を祀る神社に、沖縄の守りの獣がいる。社殿の形だけを見るより、どんな守りの姿が置かれているかを見ると、波上宮らしさがよく出ます。
例大祭となんみん祭
5月17日の例大祭と、その前後のなんみん祭は、祭事としての見どころです。神前では例大祭が行われ、町には神輿が出て、浜ではビーチ綱引きが行われます。神社、町、浜が同じ祭りの中で動きます。
パワースポットとして見るなら、ここは航海安全や豊漁豊穣、家内安全、商売繁盛、良縁祈願など、暮らしの願いを受けてきた場所です。崖の上で静かに手を合わせる日もよいですが、なんみん祭の時期には、波上宮が那覇の町へ出ていく姿を見られます。神さまが社殿に鎮まる日と、神輿で町へ出る日では、同じ神社でも見える顔が変わるんですね。
神社属性(繭気属性)の意味と考え方

神社属性とは、人が生まれ持つ「繭気」と、神社に宿るご神気との響き合いを、「五行」「五大」と「霊数」から読み解く考え方です。
「繭」という字が示すように、繭は内側の命を包み、守り、変化を育てるものです。人の気も同じように、魂や身体のまわりにまとわれ、その人がどのような場の気を受け取りやすいかに関わるとされています。
神社は、建物や神様だけでなく、土地の聖性、ご祭神の方向づけ、祭祀と崇敬の積み重なりによって成り立つ場です。
この考え方をさらに詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
あなたの属性の調べ方|計算方法
西暦の生年月日の数字を一桁に分け足します。合計が二桁になった場合も一桁になるまで続けます。次に血液型の数字を加えます。
A型は1、B型は2、AB型は3、O型は4です。
<例>1990年1月25日生 A型:1+9+9+0+1+2+5=27 → 2+7=9 → 9+1=8
最後に、出た数字を属性に当てはめます。
1・6は地属性、2・8は水属性、3・7は火属性、4・9は風属性、5は空属性。
計算が面倒な方や、すぐに自分の属性を知りたい方は、自動診断ツールをご用意していますので、お使いください。
属性別おすすめ神社

自分の属性に合う神社を探したい方は、ほかの属性別神社も参考にしてみてください。ここでは、各属性に相性の良い神社の一例をご紹介します。
全国の神社属性をもっと詳しく探したい方は、都道府県別の一覧もご覧ください。
