安房神社の神社属性は、地属性です。
千葉県館山市にある安房神社は、安房国一之宮であり、主祭神は天太玉命(あめのふとだまのみこと)です。この神さまは、天岩戸(あまのいわと)でアマテラスを外へ出すため、榊に玉や鏡や布を掛け、神々の前に差し出した神なんですね。
そしてこの安房神社の境内を掘ると、そこから二十二体の人骨と百九十三個の貝輪が出てきました。海から来た忌部(いんべ)の祖神を祀る神社で、地中にはもっと古い人々の葬りの跡があるのです。
この記事ではそんな安房神社についてご紹介いたします。まずは安房神社の属性相性から見ていきましょう。

地属性の安房神社と相性が良い属性・悪い属性

| 項目 | 属性 |
|---|---|
| 安房神社の属性 | 地属性 |
| 相性の悪い属性 | 水属性・空属性 |
| 相性の良い属性 | 地属性・火属性・風属性 |
相性が悪い場合でも、行ってはいけない、悪いことが起きるということではないので安心してくださいね。神社属性の基本的な考え方や、地・水・火・風・空それぞれの特徴を知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
さて、ここからは安房神社の基本情報と、普段の参拝では知れることができない話をご紹介していきますね。
安房神社の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 千葉県館山市大神宮589 |
| ご祭神 | 天太玉命 |
| ご利益 | 産業繁栄、商売繁盛、技術向上、金運など |
| 祭事 | 例祭、置炭神事・粥占神事など |
| 公式HP | →安房神社の公式サイトはこちら |
安房神社は、千葉県館山市大神宮に鎮座する安房国一之宮です。
主祭神の天太玉命は、古くは布刀玉命(ふとだまのみこと)とも書かれ、忌部氏の祖神として語られてきました。忌部氏は、宮中の祭りで布や幣(ぬさ)、祭具、神殿造営などに関わった氏族です。
安房神社がものづくり、産業、商売繁盛、技術向上の神社として親しまれているのも、この神さまの仕事が、祈りの言葉より先に、祭りの道具を整えるところへ向かっているからなんですね。
境内には、天太玉命を祀る上の宮のほか、天富命(あめのとみのみこと)を祀る下の宮、安房神社洞窟遺跡、忌部塚などがあり、神話と古代祭祀が同じ土地の中に置かれています。
安房神社にまつわる話
天岩戸で榊を持った神、天太玉命
安房神社の主祭神、天太玉命がよく出てくるのは、天岩戸の場面です。
天照大御神(あまてらすおおみかみ)が岩屋に隠れ、世の中が暗くなった時、八百万の神々は天安河原(あめのやすかわら)に集まります。そこで神々は、どうにかしてアマテラスを外へ出そうとします。
この時、天太玉命は天児屋命(あめのこやねのみこと)とともに占いを行い、天香具山(あめのかぐやま)の榊を根ごと抜き、枝に玉、鏡、白い布や青い布を掛けました。神前に立てる幣、いわゆる御幣(ごへい)の古い姿が、ここに出てくるのです。
天児屋命は祝詞を唱え、天太玉命はその祭具を手に取って神前へ差し出します。言葉を担当する神と、道具を担当する神が並んでいるんですね。
この役割が、そのまま安房神社の祭神構成にも出ています。
上の宮には、天太玉命のほか、后神の天比理刀咩命(あめのひりとめのみこと)、そして忌部五部神(いんべごぶしん)が祀られています。五部神とは、天日鷲命(あめのひわしのみこと)、手置帆負命(たおきほおいのみこと)、彦狭知命(ひこさしりのみこと)、櫛明玉命(くしあかるたまのみこと)、天目一箇命(あめのまひとつのみこと)です。
天日鷲命は阿波忌部と麻、手置帆負命と彦狭知命は神殿づくり、櫛明玉命は玉作り、天目一箇命は金属加工へ向かいます。
天岩戸で榊に掛けられた玉、布、鏡、そして神殿を作る技術まで、安房神社の神々は祭りを成り立たせる道具と仕事を、それぞれ持っているのです。
阿波から安房へ渡った天富命
安房神社の由緒をたどると、天太玉命の孫とも伝わる天富命が出てきます。
『古語拾遺(こごしゅうい)』では、天富命が阿波の忌部を率いて東の土地へ向かい、麻や穀物を植えたと語られます。阿波は、現在の徳島県のあたりです。そこから海を渡って房総半島の南端へ来た人々が、同じ「あわ」の音を持つ安房の名を置いたという話です。
この話では、良い麻が育つ土地を「総(ふさ)」と呼んだとも語られます。房総の「総」は、麻を束ねた「ふさ」に関わる名として語られているんですね。
今の千葉県は上総(かずさ)・下総(しもうさ)・安房(あわ)に分かれていましたが、その中で安房は房総半島の南端、海から人が入ってくる場所です。天富命の一行が上陸したと伝わる布良(めら)には、天富命を祀る布良崎神社もあります。
安房神社は山側の大神宮にあります。海から上がった天富命が、祖神である天太玉命を祀った場所として見ると、布良の海と大神宮の社がひとつの道筋になります。
ここで面白いのは、安房神社が海辺そのものに建っているのではなく、海から少し入った山裾にあることです。海を渡ってきた一族の祖神を、波打ち際ではなく、奥まった土地に祀る。船を着けた場所と、祖神を置いた場所が分かれているんですね。
地中から出た二十二体の骨
安房神社で、どうしても外せないのが洞窟遺跡です。
昭和7年、境内で井戸を掘っていた時、海食洞窟が見つかりました。そこから人骨二十二体、貝輪百九十三個、小玉、土器などが出土しています。人骨のうち十五体には、歯を抜いた跡がありました。
抜歯は、縄文から弥生にかけて各地で見られる風習です。大人になるしるし、婚姻、集団の区別、死者への処置など、理由にはいくつかの考え方があります。安房神社の地中には、神社の由緒よりさらに古い葬送の場があったのです。
出土した人骨の一部は、のちに宮ノ谷へ改葬され、忌部塚として祀られました。今も7月10日には忌部塚祭が行われます。
海から来た忌部の祖神を祀る神社で、地中から出た古い人骨が忌部塚として祀られる。神話の祖先と、発掘された人々が、同じ土地で祖霊として扱われているんですね。
そして下の宮の再建時には、社殿の下から古墳時代の土師器(はじき)の高坏(たかつき)も出ています。高坏は、食べ物などを供える脚付きの器です。
安房神社の古さは、社伝の年数だけで語るより、地面から出た骨、貝輪、高坏を見たほうがはっきりします。ここでは、人が死者を葬り、器を供え、神を祀る行為が、長い時間をかけて同じ土地に置かれてきたのです。
后神・天比理刀咩命は海辺へ出る
安房神社の上の宮には、天太玉命の后神として天比理刀咩命も祀られています。
この女神は、安房神社の中だけにいる神ではなく、館山の海辺へ出ていくと、洲崎神社や洲宮神社の祭神としても現れます。安房国の古い神社の並びを見ると、天太玉命の神社と、后神の神社が別々に大きな位置を持っていたことが分かります。
洲崎神社の縁起では、天比理刀咩命は天太玉命の后神として語られます。さらに時代が下ると、源頼朝が石橋山の戦いに敗れて安房へ逃れた時、この神に祈願したという話も出てきます。
一方で、洲崎大明神の古い縁起には、大蛇の害に悩んだ人々が七日七夜の祭りを行い、蛭児尊(ひるこのみこと)を祀ったという話もあります。
天太玉命の后神としての女神、海辺の洲に祀られる女神、頼朝が頼った神、大蛇を鎮める祭りの神。天比理刀咩命は、安房神社の相殿に静かにいるだけの存在に見えて、館山の海辺ではかなり動きのある神なんですね。
安房神社の小話や裏話、豆知識

正月に炭と粥で一年を読む
安房神社には、1月に置炭神事(おきずみしんじ)と粥占神事(かゆうらしんじ)があります。
門松に使われた松材を薪にし、忌火(いみび)で粥を炊き、炭や葦筒(よしづつ)の状態で、その年の天候や作物の出来を占います。炭は十二本用いられ、月ごとの天候を見る形です。
天太玉命は、天岩戸で占いと祭具に関わった神です。その神を祀る安房神社で、正月に火をおこし、炭を見て、粥で一年を読む。神話の中の占いが、年の初めの神事として残っているように見えるんですね。
粥占は各地にありますが、安房神社の場合、忌部の神、火、炭、葦、粥がそろいます。道具を整える神の神社らしく、占いの場面にも素材がしっかり出てくるのです。
やわたんまちで安房の神々が集まる
館山には、安房やわたんまちと呼ばれる大きな祭りがあります。鶴谷八幡宮を中心に、周辺の神社の神輿や山車が集まる祭りです。
この祭りは、安房国司祭とも呼ばれてきました。安房神社、洲宮神社、下立松原神社は南三社と呼ばれ、祭りの中でも古い格式を持つ神社として扱われます。
ここで出てくる下立松原神社も、忌部の話と関わります。祭神は天日鷲命で、安房神社の忌部五部神の一柱です。阿波忌部や麻の神として語られる神ですね。
下立松原神社には、昔、野山に鹿が多く、人々が困ったため、神々が狩りをして害を除いたという話もあります。麻を植え、田畑を開くには、鹿に食べられないことも大事だったのでしょう。古代の開拓神話は、海を渡る話で始まり、土地に住み、畑を守る話へ進んでいくのです。
安房神社の見どころ・パワースポット

上の宮|天太玉命を祀る中心の社
安房神社の中心となる場所が、天太玉命を祀る上の宮です。
ここは、産業繁栄、商売繁盛、技術向上、金運を願う人にとってのパワースポットです。天太玉命は、天岩戸で祭具を整え、神前に差し出した神なので、ものを作る人、技を磨く人、商いを育てる人には参拝の軸になります。
相殿には天比理刀咩命と忌部五部神も祀られています。玉、布、建築、金属加工の神々が同じ上の宮にいるため、手仕事や技術、仕事道具に関わる願いとも相性がよい場所です。
下の宮|天富命を祀る開拓の見どころ
下の宮には、天富命と天忍日命(あめのおしひのみこと)が祀られています。
天富命は、阿波の忌部を率いて安房へ来たとされる神です。安房神社の由緒を「海を渡った一族の祖神祭祀」として見る時、この下の宮はとても大事な見どころになります。
上の宮が祖神・天太玉命の場所なら、下の宮はその祖神をこの土地に祀った天富命の場所です。参拝では、上の宮だけでなく下の宮にも足を向けると、阿波から安房へ渡った話が境内の中で見えてきます。
安房神社洞窟遺跡と忌部塚|地中の古代を知る場所
安房神社洞窟遺跡は、考古学の見どころです。
境内から見つかった海食洞窟には、人骨、貝輪、小玉、土器が納められていました。房総半島の南端で、海の恵みとともに生きた人々の葬りの場だったのです。
忌部塚は、その人骨の一部を改葬して祀った場所です。神社の由緒に出てくる忌部と、地中から見つかった古い人々を、後の人々が祖先として祀った場所なんですね。
華やかな社殿を見る場所というより、安房神社の土地そのものの古さを知る見どころです。静かに手を合わせる場所として大切にしたいところです。
神社属性(繭気属性)の意味と考え方

神社属性とは、人が生まれ持つ「繭気」と、神社に宿るご神気との響き合いを、「五行」「五大」と「霊数」から読み解く考え方です。
「繭」という字が示すように、繭は内側の命を包み、守り、変化を育てるものです。人の気も同じように、魂や身体のまわりにまとわれ、その人がどのような場の気を受け取りやすいかに関わるとされています。
神社は、建物や神様だけでなく、土地の聖性、ご祭神の方向づけ、祭祀と崇敬の積み重なりによって成り立つ場です。
この考え方をさらに詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
あなたの属性の調べ方|計算方法
西暦の生年月日の数字を一桁に分け足します。合計が二桁になった場合も一桁になるまで続けます。次に血液型の数字を加えます。
A型は1、B型は2、AB型は3、O型は4です。
<例>1990年1月25日生 A型:1+9+9+0+1+2+5=27 → 2+7=9 → 9+1=8
最後に、出た数字を属性に当てはめます。
1・6は地属性、2・8は水属性、3・7は火属性、4・9は風属性、5は空属性。
計算が面倒な方や、すぐに自分の属性を知りたい方は、自動診断ツールをご用意していますので、お使いください。
神社属性別おすすめ神社

自分の属性に合う神社を探したい方は、ほかの属性別神社も参考にしてみてください。ここでは、各属性に相性の良い神社の一例をご紹介します。
全国の神社属性をもっと詳しく探したい方は、都道府県別の一覧もご覧ください。
