天河大弁財天社の神社属性は、水属性です。
奈良県天川村の山あいにある天河大弁財天社は、水の神であり、音楽や芸能の神として信仰される弁財天さまを祀る神社です。ここでは節分の前夜、鬼のために布団を敷き、にぎり飯と梅干しを供え、縁側には真水を張った手桶を置きます。翌朝、その手桶の底に砂が沈んでいると、鬼が泊まったしるしとされるんですね。
その鬼は、修験道の祖とされる役行者(えんのぎょうじゃ)に仕えた前鬼(ぜんき)・後鬼(ごき)に関わる存在として迎えられます。水の弁財天、山の修験、芸能の能舞台、南朝ゆかりの御霊まで、この社には山深い天川らしい話がいくつも残っているのです。
この記事ではそんな天河大弁財天社についてご紹介いたします。まずは天河大弁財天社の属性相性から見ていきましょう。

水属性の天河大弁財天社と相性が良い属性・悪い属性

| 項目 | 属性 |
|---|---|
| 天河大弁財天社の属性 | 水属性 |
| 相性の悪い属性 | 火属性・地属性 |
| 相性の良い属性 | 水属性・風属性・空属性 |
相性が悪い場合でも、行ってはいけない、悪いことが起きるということではないので安心してくださいね。神社属性の基本的な考え方や、地・水・火・風・空それぞれの特徴を知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
さて、ここからは天河大弁財天社の基本情報と、普段の参拝では知れることができない話をご紹介していきますね。
天河大弁財天社の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 奈良県吉野郡天川村坪内107 |
| ご祭神 | 市杵島姫命(いちきしまひめ)、熊野坐大神(くまのにますおおかみ)、吉野坐大神(よしのにますおおかみ)、南朝四代天皇の御霊など |
| ご利益 | 水の守護、弁舌・才智、音楽・芸術芸能、財運など |
| 祭事 | 例大祭、鬼の宿など |
| 公式HP | →天河大弁財天社の公式サイトはこちら |
天河大弁財天社は、大峯本宮とも呼ばれる天川村坪内の古社です。主祭神の市杵島姫命は、弁財天さまとしても信仰されています。
弁財天というと琵琶を持つ姿を思い浮かべますが、もとは水や川に関わる神です。天河ではそこへ、弁舌、才智、音楽、芸能、財宝の信仰が加わり、山の中にありながら水音と芸能の社として親しまれてきたんですね。
天河大弁財天社にまつわる話
琴の音に現れた弥山の天女
天河大弁財天社の始まりには、大海人皇子(おおあまのおうじ)、のちの天武天皇にまつわる話があります。
皇位をめぐる争いの前、大海人皇子は吉野へ入り、勝利を祈って琴を奏でたと伝わります。その音に応じて、唐玉緒をまとった天女が現れ、戦勝を祝福したというのです。
この天女が、役行者が弥山(みせん)の山頂に祀った弥山大神だったとされます。大海人皇子は壬申の乱に勝って天武天皇となり、その加護に報いるため、山のふもとに神殿を建てました。それが「天の安河の宮」と呼ばれ、天河大弁財天社の始まりと伝わるんですね。
天川という地名も、この「天の安河」に由来するという話があります。天の川は空の川ですが、ここでは山の谷を実際に水が走ります。空の川と地上の川が、同じ名で呼ばれているのです。
役行者と弥山に祀られた弁財天
天河の信仰をたどると、役行者が出てきます。役行者は、山に入り、滝に打たれ、岩場を歩き、神仏を一緒に拝んだ修験道の祖とされる人です。
天河大弁財天社は、役行者が大峯を開いたとき、最高峰の弥山の鎮守として弁財天を祀ったことに始まると伝わります。弥山は天河の奥宮がある山で、大峯奥駈道にも関わる場所です。
水の神なのに、話の入口は山の上なんですね。けれど山に降った雨が谷へ落ち、川になり、里の田畑を潤します。水分(みくまり)という言葉は、山から里へ水を分ける信仰を指します。天河の弁財天は、琵琶を持つ華やかな女神である前に、山から水を分ける神として見られていたのでしょう。
そこへ空海の参籠の話も加わります。高野山を開く前の空海が大峯で修行し、天河社にこもったと伝わるため、天河には神道、仏教、修験道が一つの山の中で交わった跡が残っているのです。
市杵島姫命と弁財天
天河大弁財天社の主祭神、市杵島姫命は、宗像三女神の一柱です。宗像三女神は海上交通の守り神として知られ、海を渡る人々の安全を支えてきました。
この市杵島姫命が、仏教や密教の広がりの中で弁財天とあわせて信仰されるようになります。弁財天は古代インドのサラスヴァティーに由来し、川、水、言葉、音楽を司る神でした。川の水が音を立てるところから、言葉や音楽の神へ広がったというのは、かなり自然な見方です。
天河で芸能の信仰が厚いのも、この弁財天の性格から来ています。言葉、声、音、舞。水の神が芸能の神になる道筋が、ここでは神社そのものの歴史になっているんですね。
天河大弁財天社の小話や裏話、豆知識

鬼のための布団と手桶
天河大弁財天社の節分では、「鬼は内、福は内」と唱えます。
節分前夜の「鬼の宿」では、鬼を神として迎えます。夜更けに座敷へ布団を敷き、にぎり飯と梅干しを供え、縁側に真水を張った手桶を置きます。翌朝、その水の底に砂が沈んでいると、鬼が手か足を洗ったしるしとされるのです。
鬼は山にいる怖いものとして語られることが多いですが、天河では先祖や守護の存在として迎えられます。役行者に仕えた前鬼・後鬼の話が、節分の豆まきにまで入り込んでいるんですね。追い出す相手に布団を敷く。この土地の鬼は、かなり大事にされています。
七夕の夜、弁天さまと牛頭天王が話す
天河には七夕の話も残っています。
旧暦七月七日、弁天さまと、川向かいの八坂神社に鎮まる牛頭天王(ごずてんのう)が、天の川のムシロ磐で神々の話をしたと伝わります。このムシロ磐は、昔、琵琶山のまわりに四つの星が降ってきたとされる石の一つです。
星が降り、川のそばで神さま同士が話す。七夕の舞台として、かなりそのままの形です。
平安時代の歌人、在原業平(ありわらのなりひら)にも天川の伝承があります。七夕の夜、天川の里にいる機織りの上手な女性に会いに来たという話で、天河神社の近くには業平の墓も伝わります。空の天の川と、地上の天の川。そのあいだに、弁天さまと牛頭天王と業平が出てくるのです。
能面に残った芸能の願い
天河大弁財天社には、古い能面や能装束が伝わっています。なかでも阿古父尉(あこぶじょう)という能面は、世阿弥の名とともに語られます。
能楽が大きく動いた室町時代、世阿弥の子である観世十郎元雅(かんぜじゅうろうもとまさ)は、思うように活動できない時期を迎えました。その元雅が天河で能「唐船(とうせん)」を奉納し、面を寄進したと伝わります。
芸能の神に願うというと、華やかな舞台の成功を思い浮かべます。けれどこの面には、芸の家に生まれ、政治の力にも左右されながら、それでも舞う人の願いが残っています。弁財天の芸能信仰は、きれいな音だけでできている話ではないんですね。
天河大弁財天社の見どころ・パワースポット

拝殿前の五十鈴
拝殿前の五十鈴(いすず)は、天河大弁財天社を象徴する神宝であり、参拝時に音を鳴らす場所です。芸能上達や心身の清めを願うパワースポットとして見られています。
五十鈴は、天岩戸の前で天宇受売命(あめのうずめのみこと)が舞ったときに用いた神代鈴と同じ形と伝わります。天照大御神(あまてらすおおみかみ)が岩戸にこもり、世界が暗くなった場面で、ウズメは鈴を鳴らし、舞い、神々を笑わせます。世界を開くきっかけが、音と舞だったのです。
天河の五十鈴は、三つの丸い鈴で「いくむすび」「たるむすび」「たまずめむすび」を表すとされます。水の神を祀る社で、参拝者は水をくむのではなく、まず鈴の音を鳴らす。ここが天河らしいところなんですね。
神楽殿と能舞台
拝殿の向かいにある神楽殿は、神楽や能楽、音楽奉納、結婚式などに使われる見どころです。天河大弁財天社が音楽・芸能の神として信仰されてきたことが、境内の造りにも表れています。
春季大祭、例大祭、秋季大祭では能が奉納されます。山の中の社で、神前に能が舞われる。能面や能装束がただ保存されているのではなく、祭りの中で今も芸能が神前へ差し出されるのです。
芸能に関わる人にとっては、ここは祈願の場であり、能や神楽を見る人にとっては文化財の背景を境内で感じられる場所です。
来迎院・大銀杏・禊殿
境内の西側には、神宮寺とされる来迎院があります。神社のそばに寺が残っていることで、天河の神仏習合の名残が見えてきます。来迎院には大日如来、不動明王、十一面千手観音などが安置されています。
そのそばには、空海がお手植えしたと伝わる樹齢千二百年を超える大銀杏があります。木としての見どころであり、空海参籠の話へ手が届く場所でもあります。
さらに境内から歩いて行ける鎮魂殿、禊殿(みそぎでん)もあります。天之常立大神(あめのとこたちのおおかみ)、国之常立神(くにのとこたちのかみ)、宇賀御魂大神(うかのみたまのおおかみ)などを祀る場所で、心身を清め、鎮魂を願う参拝場所です。天河大弁財天社を一つの社殿だけで見るより、山、水、寺、古木、禊の場所まで歩くと、この神社の奥行きがかなり見えてきます。
神社属性(繭気属性)の意味と考え方

神社属性とは、人が生まれ持つ「繭気」と、神社に宿るご神気との響き合いを、「五行」「五大」と「霊数」から読み解く考え方です。
「繭」という字が示すように、繭は内側の命を包み、守り、変化を育てるものです。人の気も同じように、魂や身体のまわりにまとわれ、その人がどのような場の気を受け取りやすいかに関わるとされています。
神社は、建物や神様だけでなく、土地の聖性、ご祭神の方向づけ、祭祀と崇敬の積み重なりによって成り立つ場です。
この考え方をさらに詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
あなたの属性の調べ方|計算方法
西暦の生年月日の数字を一桁に分け足します。合計が二桁になった場合も一桁になるまで続けます。次に血液型の数字を加えます。
A型は1、B型は2、AB型は3、O型は4です。
<例>1990年1月25日生 A型:1+9+9+0+1+2+5=27 → 2+7=9 → 9+1=8
最後に、出た数字を属性に当てはめます。
1・6は地属性、2・8は水属性、3・7は火属性、4・9は風属性、5は空属性。
計算が面倒な方や、すぐに自分の属性を知りたい方は、自動診断ツールをご用意していますので、お使いください。
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